資金繰りが苦しい場合に利用するリスケジュールとは
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・資金繰りがいつも苦しい
・借入金返済の目途がつかない
このようなお悩みはありませんか。
昨今、コロナ禍による企業の経営環境の急激な悪化にともない、資金繰りに悩まされる中小企業は多く、リスケジュールを余儀なくされるケースは後をたちません。
資金繰りが苦しい場合に利用するリスケジュールを解説します。
リスケジュールの意味
リスケジュールとは、金融機関からの借入金の返済条件の変更を指します。
具体的にはある一定期間だけ(最長1年)返済額を減額する、返済期間を延長し、借入金の返済条件を緩和します。
リスケとも呼ばれ、借金の返済条件を変更するのと引き換えに経営状況の改善が求められます。
金融庁は2009年に施行された中小企業金融円滑化法(2013年に終了)により中小企業のリスケの要望に応じるよう金融機関へ通知しているため、従前に比べ、リスケは通りやすい状況です。
リスケジュールの進め方
- 金融機関へリスケジュールの申し出
- 経営改善計画の策定
- リスケジュールの可否の決定
金融機関へリスケの申し出をすると、金融機関から書面で経営改善計画の提出を求められ、今後、企業の経営をどのように改善していくのか説明する必要があります。
必要に応じて外部の専門家の支援を受けながら、経営改善計画書を作成し、金融機関と交渉していきましょう。
綿密かつ実効性のある経営改善計画を金融機関に示せば、リスケに通りやすくなります。
リスケジュールの注意点
- 期限内の経営の立て直しは必達
- 新規の融資は受けられない
金融機関からリスケに応じた期限以内に経営改善計画に基づき、経営の立て直しが求められます。
コスト削減や事業の撤退など企業にとっては難しい選択をせまられる場合が多く、かなり大きな事業計画の変更になります。
また、リスケ期間中は借入金の返済に猶予をもらっている状態であるため、新規の融資は基本的には受けられません。
運転資金のやりくりに十分ご注意ください。
ただし、経営の立て直しに成功し、リスケが解除されると、新規融資が受けられる可能性もでてきます。
まとめ
リスケジュールは、資金繰りが厳しい企業で経営改善を図るために検討すべき手段の一つです。
しかしながら、リスケに通れば、資金繰りをはじめとする企業の経営課題のすべてが解決するわけではありません。
リスケをうまく活用しながら、経営改善に向けてその企業が抱える経営課題の解決に着手していきましょう。
リスケジュールを検討したい企業の方は、いとう税理士事務所までご相談ください。
参考サイト:
・リスケジュールについて教えてください。|ビジネスQ&A J-NET